新聞を読んで(6)子どものゲーム時間、条例でコントロール?

(ニュースQ3)子どものゲーム時間、条例でコントロール?2020年1月22日朝日新聞朝刊より抜粋・引用
「子どものゲーム機の使用は平日は60分まで」。こんな条例の素案を香川県議会がまとめ、議論が沸き起こっている、という記事があった。
 素案の内容は、ゲームを使うのは平日は60分、休日は90分。スマートフォンなどの使用も中学生以下は午後9時、高校生は午後10時までを基にするよう保護者に求める。罰則はない。

 ネットルールのように、啓発活動ではある。
 条例の目的は依存症の防止だ。世界保健機関(WHO)は昨年、ギャンブル依存症などと同じ精神疾患として、「ゲーム障害」を認定した。「日常生活に支障をきたしてもゲームを続ける」といった状態が12カ月続く場合を疾患と位置づける。
 ■国・算、学力低下
 時間制限の根拠にしたのは、県独自の調査だ。小中学生でスマホやゲームを1日1時間以上する人は、全くしない人に比べ、国語や算数の正答率が低かったという。
 専門家はどうみるのか。ゲーム依存の問題に詳しい鹿児島市心療内科医、増田彰則さん(68)は「常に対戦相手がいるオンラインゲームは途中でやめにくい。多くの家庭で子どもたちの発育に悪影響が出る状況をコントロールできていない」と指摘。香川県の条例を「極めて先進的だ。他の自治体や国も続いてほしい」と評価する。教育評論家の尾木直樹さん(73)も「子どものゲーム依存の問題は、家庭や学校で対応できるレベルを超えている。子どもを守るためには本格的な規制も検討すべきだ」と賛成の立場だ。

 多くの家庭では、コントロールできているのであろうが、オンラインゲームでは、一人の力ではどうにもならない。よほどの強い意志が必要だが、ゲームの誘惑には勝てないのだろう。やめようと思っても、心理学でいう「消去抵抗」強いためだ。

 子どもだけの力や意思では、やめることはできない。