秦の趙高 アニメキングダムから

 アニメ「キングダム」はなかなかおもしろい。秦王政(正?→始皇帝)とともに信が武将として活躍するストーリーだ。李信として実在した武将だ。
 単純にアニメとして楽しめばいいのだが、歴史を知っていれば2倍楽しめる。真面目に世界史を勉強してこなかったわたしでは・・・ということでお勉強
 早速、岩波新書 「人間・始皇帝(鶴間和幸)」を読んでみる。司馬遷の「史記」だけでなく、出土の木簡文書等最新の資料を活用した著作とのこと。
 勉強し出すときりがない(現在、明治初期の学習中)そこで一つだけ

  平家物語にこんな文章がある。冒頭なので知っている人は多いはず
遠くの異朝をとぶらへば、秦の趙高、漢の王莽、梁の朱忌、唐の禄山、これらは皆、旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諫めをも思ひ入れず、天下の乱れんことを悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。

 「春の夜の夢のごとし」ではかなさを示しているのであるが、この中で知っているのは「安禄山の乱」の碌山だけ・・・鎌倉時代にどうしてここまで知っているの?どうして知ったの司馬遷の「史記」読んだの?読む人は、いや琵琶法師の話を聞く人は知っていたの?
 その前に、「平家物語」の作者はだれ?
 調べてみると、おそらくだが 何度も読んだ吉田兼好徒然草にあるという・・・そんなはずは・・・あった!読みとばしていたのだな しっかり読もう!

後鳥羽院の御時、信濃前司行長稽古の譽ありけるが(中略)この行長入道平家物語を作りて、生佛といひける盲目に教へて語らせけり。」(徒然草226段)

閑話休題 
 「秦の趙高」について、趙高は戦国趙の王族の遠縁にあたる名門。始皇帝に能力を見いだされ、皇帝側近の宦者となった。始皇帝の車馬と璽印(じいん)を管理する中車府令として重責を担っていた。みずから教育した胡亥を始皇帝の後継とする策謀を行う。朗中令として李斯の裁判を主導し、李斯の死後には中丞相、安武侯となり二世皇帝を自殺に追い込んだが、その後自ら立てた子嬰に刺殺される。 とある「史記

 そして、始皇帝の死後、秦は三年で滅んでいく。万里の長城や大運河の建設で民衆が疲弊していたり、焚書坑儒で反感を持たれたりしていて国が滅んだとあるが、後継問題と政治体制にも問題点があったように感じた。

 

 これで、キングダム 信 の活躍もより楽しめる。将軍になるはず!!!