心の病と発達障がいを考える(1)うつ病

 心の病と発達障がいを考える(1)
 うつ病について考えていると、こんな記事が目についた。以下引用


(朝日デジタル版より)シリーズ:職場で うつで休職、繰り返さないために 復職プログラムとは 聞き手・武田耕太 2019年12月29日
患者を生きる・職場で「うつ」
 うつ病などで休職したときに、スムーズな復職をめざし、医療機関で取り組みが広がっているのが「復職支援プログラム」です。どんな内容で、どんな意味があるのでしょうか。1997年に全国に先駆けて始めた、NTT東日本関東病院精神神経科部長の秋山剛さん(64)に聞きました。
発達障害の傾向があるケースも多い
――職場のうつは増えていますか?
 増加傾向にあると思います。(中略)
 教育の問題もあります。ゲームやインターネットばかりしている人が増えました。比例するように、現実の対人関係を経験する機会はどんどん減っているのではないでしょうか。電話の応対やメールの出し方など、仕事をするうえで必要な技術がまったくないまま社会人になる人がとても多い印象があります。入社まもなくうつになり、離職するケースは増えていると思います。
――ほかに最近の特徴はありますか?
 いま非常に問題になっているのは、発達障害の傾向がある人たちです。「空気が読めない」「言葉はたくさん知っていて、一見気が利いたことを言うけど、物事の処理能力が遅い」「二つ三つのことを言われると、どれからやっていいかわからなくなる」……。入社して2年ぐらいまでは決められた業務だからいいけれど、3年目ぐらいに「自分で考えろ」「交渉しろ」「まとめろ」などと言われたら、うまくいかなくなってつぶれるというパターンは多いです。
 こうした問題は、「うちの会社はこういう会社。あなたはこれをやりなさい」というのがはっきりしていれば、目立ちにくいのです。しかし今ま、社会全体に変化が求められています。「変化するぞ。おまえ、考えろよ」と。まるで変化を強制されているようなストレスがかかり、現実の対人関係を経験する機会が減ることで、自分の発達障害的な傾向を工夫して補う、ということを経験する機会も減っています。
 こうした背景もあり、リワークプログラムには発達障害の傾向をもった人が多く来るようになりました。プログラムを実施する多くの施設でいま、発達障害の傾向を調べる心理検査をしていると思います。

 仲間と力を合わせたり、まわりと折り合いをつけながら行動する協働する訓練を積まないまま、大人になる子たちが増えてきた。それは、

社会的な要因

①保護者の子どもを育てる力の弱体化・余裕のなさ

②サポート体制の弱体化(かかわる大人の減少)

③関わらなくても生活できてしまう社会環境

(ゲームを買い与える・通信型ゲーム・SNS)それをやめさせられない親の存在

少子化傾向で大事にされ、わがままを通してしまう気風(第1の二次障がい)

⑤学校の多忙化で見過ごされるルールを守れない傾向(第2の二次障がい)

⑥違いを許容しない不寛容社会

⑦察する文化である日本社会の分かりにくさ 

をあげることができよう。
 80年と長いスパンで生きている人間がそう簡単に進化?するはずがない。遺伝的な要因が加速化したわけではない。症状が発現しやすい環境ができたのである。もちろん、発達障がいは何らかの脳の働きの欠如の問題であり、遺伝的な要因も考えられる。将来DNAの研究が進めば解明されるであろうと思われる。
 最後に、分かっていても「空気が読めない」「言葉はたくさん知っていて、一見気が利いたことを言うけど、物事の処理能力が遅い」「二つ三つのことを言われると、どれからやっていいかわからなくなる」……ような人々は、まわりを不愉快にさせる。

 彼らが気がつかない(気がつけない)、反省しない(できない)、行動を改めない(改められない)ということで、腹が立つ!!!そういう小さい自分にもっと腹が立つ。どうしたらいいのだろうか?